令和4年春期試験問題 午前Ⅰ 問5
問5解説へ
プロセッサ数と,計算処理におけるプロセスの並列化が可能な部分の割合とが,性能向上へ及ぼす影響に関する記述のうち,アムダールの法則に基づいたものはどれか。
- 全ての計算処理が並列化できる場合,速度向上比は,プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく 。
- 並列化できない計算処理がある場合,速度向上比は,プロセッサ数に比例して増加する。
- 並列化できない計算処理がある場合,速度向上比は,プロセッサ数を増やしてもある水準に漸近的に近づく。
- 並列化できる計算処理の割合が増えると,速度向上比は,プロセッサ数に反比例して減少する。
正解 ウ問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:システム構成要素
小分類:システムの構成
中分類:システム構成要素
小分類:システムの構成
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解説
アムダールの法則は、計算処理中の並列可能な部分の割合が、プロセッサを増やしたときの性能向上比にどのように影響するかの関係を示した法則です。性能向上比、並列可能な部分の割合、プロセッサ増加数は以下の関係があります。
- すべての部分が並列化できる場合、性能向上比は以下の式で求めることになります。
性能向上比=11/プロセッサ数
プロセッサの数が増えるほど分母が小さくなり、性能向上比は大きくなります。高速化を妨げる要因がないため、速度向上比は一定の水準で止まることなく、プロセッサ数に比例して増加します。 - 並列化できない計算処理がある場合、その部分はプロセッサを増やしても速度を向上させることができません。プロセッサを増加させてもその部分の速度は一定のままなので、速度向上比はある一定の水準に漸近的に近づいていきます。
- 正しい。並列化できない部分がある場合、どれだけプロセッサ数を増やしても速度向上比は一定値で頭打ちになります。これがアムダールの法則から導かれる結論です。
- 並列化可能な部分の割合が増えると、同じプロセッサ数であっても速度向上比は高まります。減少することはありません。
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