令和4年春期試験問題 午前Ⅱ 問21

データウェアハウスのメタデータに関する記述のうち,データリネージはどれか。

  • 誰がどのデータを見てよいかを示す情報であり,適切なアクセス制御を目的として設定される。
  • データが誰によって作られ管理されているかを示す情報であり,データ構造やデータ辞書を見ても意味が分からないときの問合せ先を表す。
  • データがどこから発生し,どのような変換及び加工を経て,現在の形になったかを示す情報であり,データの生成源の特定又は障害時の影響調査に利用できる。
  • データ構造がどのように定義されているかを示す情報であり,Webサイトなどに公開して検索できるようにする。
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分野 :テクノロジ系
中分類:データベース
小分類:データベース応用
解説
データリネージとは、データがどこから発生し、どのように加工や変換が行われたのかといった一連の履歴情報を指します。

データウェアハウスに保存されるデータは多種多様なシステムから統合されたものですが、データリネージの情報を利用することで、データ生成源やこれまでに実施されたデータ処理を特定することができます。これによりデータ管理が効率化されるほか、障害時の影響調査やデータのセキュリティなどにも役立てられます。

リネージ(lineage)は「系統」や「血統」を意味する言葉ですが、データの系譜という意味で使われています。
  • アクセス権限に関する記述です。データリネージにはアクセス権を制御するような情報は含まれません。
  • データ管理者情報に関する記述です。データリネージから誰によってデータが作られたかを追跡できる可能性はありますが、データに関する問合せ先を表すわけではありません。
  • 正しい。データリネージは、データの出発点から変換・加工の過程を追跡し、データの変遷を明確にする情報です。データリネージの情報を参照することで、その障害がどのデータを更新・加工等を行った時に発生したかといった、障害の原因の洗い出しに活用することもできます。
  • データカタログやデータディクショナリに関する記述です。データ構造の定義情報はデータリネージに含まれません。また一般的に、データリネージはWebサイト等に公開し、検索できるようにするものではありません。

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