情報処理安全確保支援士の難易度についてまとめました。国内最難関とも呼ばれるセキュリティ関連試験の難易度はどの程度でしょうか。
情報処理安全確保支援士の難易度
情報処理安全確保支援士(RISS)は、IT業界における高度なセキュリティ専門知識と実践的スキルを有することを証明する国家資格であり、その難易度は情報処理技術者試験の高度区分に相当するITSSレベル4です。
国内で実施されるセキュリティ関連の資格試験の中でも、情報処理安全確保支援士は「最難関」と位置付けられています。民間資格を含め、セキュリティを扱う試験の中でも特に範囲が広く、かつ技術の最新動向にも対応しているため、難易度が高い試験とされています。
合格率は20%前後
数字を見ると情報処理安全確保支援士の合格率は約20%程度であり、これは5人の受験者中1人が合格する割合です。単純な合格率だけをみても資格試験の中で言えば低いほうですが、情報処理技術者試験の高度区分では受験を申し込んでも実際に試験を受ける人は65%程度で、残りの35%は受験を断念してしまうという事実があります。この「ふるい」にかけられた受験者のうち5人に1人しか合格できないということなので、簡単に合格できる試験ではないことがわかっていただけると思います。実際、多くの受験者が3~4回の受験を重ねた上で合格を勝ち取っています。合格者の多くが、すでに応用情報技術者試験に合格しているか、同等の知識・技能を有しているため、受験に臨むには相当の基礎知識が求められるといえます。
他の高度区分と比べると合格しやすい
ここまでの文章と相反するようですが、情報処理安全確保支援士試験は、高度区分の中で最も合格しやすいと言われています。実際に情報処理安全確保支援士試験の合格率は、他の高度区分と比較すると高い水準にあります。
この理由にはいくつかの要因が挙げられます。まず、情報処理安全確保支援士試験はレベル4に位置する試験の中で唯一、年に2回実施されています。これにより、受験の機会が他の試験よりも多く、学習計画を立てやすいというメリットがあります。そして、午後がⅠとⅡに分かれていません。また、午後試験に関して「国語問題」の要素が強く、問題の状況に対する技術的知識が不足していても、基礎的な理解があれば文章の読解力によって解答できる部分があることも、合格率を高めている要因です(ただし、最近は技術よりの出題が多くなっています)。つまり、技術的な知識に加え、問題を読み解く力が求められる点で、他の高度区分とは異なる特徴が見られます。
情報処理安全確保支援士試験は難易度が高いものの、午後試験が記述式であること、午後がⅠとⅡに分かれていないことから、独学でも十分に合格を目指せる点が特徴です。市販のテキストを活用して知識を深め、実務経験がない人でも一貫した学習に取り組むことで合格を目指すことができます。特に、午後問題の対策には過去問を解くことが非常に重要で、解答の傾向や出題形式に慣れることで、実力を効率よく身につけることが可能です。
情報処理安全確保支援士試験は、
- 合格率が20%前後
- 合格者は5人中1人の割合
- セキュリティ関連で最難関